イコリア。 [イコリア:巨獣の棲処] 注目のカード

変容を愛するイコリアドラフト

イコリア

このカードは、最初、本当に何気ないものだった。 何かを怪物らしく感じさせるようにするオーラが欲しかったのだ。 それ以上のものにしなければならなかった。 まだ近すぎる。 ありかもしれない。 可能だろうか。 なにか問題を引き起こさないだろうか。 我々はプレイデザインと相談した。 トランプルを持っていないのであれば、おそらく大丈夫だろうという答えが帰ってきた。 いくらかのプレイテストを経て、対戦相手にこの新しい「これが通ったら負けるのに充分なはずの大きさ」のクリーチャーへの対策を見つける1ターンを与えるために、これが戦場に出たときにそのクリーチャーをタップするようにした。 この1つの調整はあるが、これはついに「発想から印刷へ」のカードとなったのだ。 《》 キーワード・カウンターを使ったデザインの多くが、その最も基本的な使い方を意識したものだった。 それらが直感的である(飛行カウンターは飛行を与える)ことは気に入っていたので、可能な限り多くの簡素でシンプルな実装を見つけたいと考えたのだ。 とは言え、マジックのデザイナー精神は脇道を探すもので、キーワード・カウンターのもっと前進的な使い方について考え始めることになる。 キーワード・カウンターを道具として使わなければ存在できない複雑なデザインとは何だろうか。 《》はそのようなデザインの一例である。 通常、永続的に能力を与えることは、記憶の問題があるので難しい。 キーワード・カウンターでそれが低減できた。 それでは、永続的に能力を与えることができるなら、次は何だろうか。 無作為に与えるというのはどうか。 唱えるたびに違う形で進化していくクリーチャーというのはクールではないだろうか。 存在するあらゆるキーワード・カウンター(本体セット内で。 最終的にできたのは、『イコリア』以外のどこにも存在し得なかった、非常にクールなデザインだった。 これが(クリエイティブ的に)変容テーマという大きなテーマの一部になったという事実は、ケーキの飾りに過ぎない。 《》、《》、《》、《》 次のカードが登場するのはその13年後、2007年の『ローウィン』を待たねばならない。 今回もまた、混沌感を生み出そうという赤のカードだった。 アシュリングはエレメンタル・シャーマンで、このカードはアシュリングの突飛さを伝えようとするものだった。 偶数奇数のどちらを参照するかを選ぶことができる初のカードで、参照されるのはクリーチャーの点数で見たマナ・コスト(CMC)だった。 その条件に一致したクリーチャーは速攻を得て、一致しなかったクリーチャーはタップ状態で戦場に出る。 (この2つの能力は、一方が速く、一方が遅いので対比とされていた。 )これは史上初の、クリーチャーの点数で見たマナ・コストをすべて奇数、あるいはすべて偶数にしてデッキを組むことを推奨するカードであった。 『Unstable』では、4枚のカードで偶数奇数を扱っている。 1種類目が、2バージョンの《》である。 《》は各バージョンがそれぞれ独特なプロテクションを持っている。 その中の2種が、コレクター番号の奇数偶数に対するプロテクションだった。 《》は《》の変種で、カード名の単語数が偶数か奇数かどちらかを選んで適用するというものである。 《》も、奇数か偶数かを選ぶもので(《》のバージョンごとに違う選択が行なわれる)、コレクター番号を参照する。 そして『イコリア』に到る。 偶数奇数を扱うようにデザインされたカードの最初の2枚は、相棒クリーチャー2体である。 我々は対戦相手が簡単に判断できてデッキを組む軸にできる性質を探した。 最も簡単な組分けは、すべてのカードが何らかの情報を共有するというものである。 そうすれば、この情報を持たないカードがあれば、条件を満たしていないことが対戦相手にわかるのだ。 かなり早期に、点数で見たマナ・コストが偶数である、奇数であるという条件を思いついた。 これらのデザインは直截的だった。 これ自身が該当する奇数や偶数である必要があり、またその性質であることで利益を得る効果を持つ必要がある。 《》は青黒混成であり、自分のライブラリーを切削するというデザイン空間を扱い、続けて切削されたCMC偶数のクリーチャーをリアニメイトする。 切削したカードをリアニメイトするのは新しいデザイン空間なので、我々はそれを切削の色2色に位置づけた。 (青黒は最もメカニズム的重なりが少ない2色の組み合わせである。 )黒赤の《》は、ダメージを最もよく扱う2色で、CMCが奇数のクリーチャーのダメージを倍にした。 《》のCMCは偶数、《》のCMCは奇数にした。 それぞれのパワーやタフネスもまた、それぞれ偶数と奇数になっている。 (興味深いことに、《》のコレクター番号は奇数で、《》のコレクター番号は偶数である。 コレクター番号は反逆者だ。 ) あと2枚のデザインは、セットデザイン中に作られたものだ。 おそらく、この相棒クリーチャーによって偶数奇数がデザイナーの精神に入ったのだろう。 興味深いことに、この2つのデザインは『Unstable』のカードの鏡像になっていて、プロテクションを与えたりクリーチャー交換をしたりするが、参照するものは黒枠でも参照できるCMCになっているのだ。 どちらの場合にも、デザインはプレイヤーが望む性質を参照できるようにし、プレイヤーがそれを軸にデッキを組むことができるようにしている。 《》、《》 もっともよく受けている要望の1つが、いわば「キーワード関連」の能力に関するものだ。 つまり、特定の常盤木メカニズムを持つクリーチャーにメカニズム的に言及するカードのことである。 私の答えは、常に、飛行以外の常盤木キーワードには、意味を持つほどの開封比で存在するだけの充分な密度がないのが通例だ、となる。 (「開封比」とは、無作為なブースターにその何かが入っている枚数を示している。 セット内のあるものの密度について語る、開発部語である。 )『イコリア』では、この数字を2つの方法で変化させている。 1つ目が、変容のおかげで、常盤木キーワードを持つクリーチャーを単純に増やした。 2つ目が、キーワード・カウンターのおかげで、はるかに高い割合で永続的にキーワードを持たせることができるようになった。 (ほとんどのセットではオーラや装備品でしかできなかった。 )この2つのことから、ついに、実際に成立させられるだけの密度を得ることができたのだ。 例えば、ここで挙げている3枚のカードはどれも警戒に言及している。 《》は、警戒を持つすべてのクリーチャーに追加の能力を与えている。 《》は、これがエンチャントしているクリーチャーが警戒を持っていれば追加の効果がある。 つまり、何年にも渡って私に要請し続けていた諸君には、ついにそれが成立するセットができたのだと胸を張って伝えよう。 楽しんでくれたまえ! 《》 まずちょっとしたクイズから。 マジックの歴史上、「リス」というクリーチャー・タイプを持つクリーチャーは何枚存在しているか。 『イコリア』以前では、この質問の答えは「7枚」だった。 そのうち5枚は銀枠で、ここ3年の作だ。 残りの2枚は、2001年の『オデッセイ』のカードである。 実際、スタンダード・セットでリス・クリーチャー・トークンを生成したものでさえ、『トーメント』(『オデッセイ』ブロック第2セット)が最後だったのだ。 《》は、スタンダード・セットで19年ぶりとなるリスなのだ。 なぜそんなことになったのか。 私に責任がある。 衆知の通り、私はリスの大ファンだ。 マジックのほとんどのリス・カードのデザインに貢献している。 (2002年のリス特集のときに私が書いた記事はだ:リンク先は英語。 )『ウルザズ・レガシー』で、私は《》というカードを作った。 いい出来だった。 実際、このカードはアーロン・フォーサイスが世界選手権チーム戦で優勝を成し遂げたアメリカ代表チームに入る助けとなったのだ。 不幸にも、リスのことをマジックには馬鹿げすぎていると感じた当時のブランド・チームが気に入っっていなかったカードに注目を集めることになった。 それがやりすぎとなって、ブランド・チームから、リスをマジックから取り除くようにとの要請が来たのだ。 そして正式に禁止されることになった。 リスの魂を生き残らせるため、私は可能なことをした。 私が手掛ける銀枠セットのたびにリスを入れたが、本当の願いは黒枠マジックにリスを取り戻すことだったのだ。 時を経て、開発部内に志を同じくする者が現れた。 我々は開発部内のリスに関する潮目を変えようと決意した。 少しずつ、リス嫌悪者は減り、リスファンの数が増えていった。 そして我々はついにサプリメント・セットでリス・カードを作ることに成功した。 (『統率者』の《》、『モダンホライゾン』の《》。 )そして、『イコリア』で、我々の尽力が報われるときがきた。 リス愛好者よ、喜ぶがいい。 我々は長年抑圧されていたが、ついにリスがスタンダード・セットに帰ってきたのだ! 《》、《》、《》、《》、《》 変容メカニズムの目標は、プレイヤーに自分自身の怪物を作ってもらうことを推奨することだった。 直面した問題は、他のカードにつけるカードを作る時にいつもある問題、カード・ディスアドバンテージだった。 例えば、オーラをクリーチャーにつけた場合、そのクリーチャーを破壊することでそのクリーチャーとオーラを一度に除去することができてしまうのだ。 これはマジックのデザインにおける現在進行中の問題である。 何かを育て上げるのは非常に楽しいが、その楽しさが戦略的に間違ったプレイになるような方向にプレイヤーを導きたくはないのだ。 楽しいことをすることを選んだがためにゲームに負けるような目に遭ってほしくないのだ。 つまり、我々は、楽しいことをすることがプレイ的にも正しいものであるようにすることに常に意識を向けていなければならないのである。 変容では、そのために大きく2つの方法を採用した。 1つ目が、変容させようとするのに対応して変容させようとするクリーチャーを破壊された場合、変容を持つクリーチャーはクリーチャーとして戦場に出るようにした。 オーラの場合、対象がないのでオーラも墓地に置かれることになるが、変容クリーチャーは変容するクリーチャーがなくても存在できるのだ。 (実際、変容クリーチャーを変容を使わずに唱えることもできる。 )2つ目が、変容カードのほとんどは変容したときの誘発型能力を持つ。 これによって、直後にそのクリーチャーが破壊されたとしても、そこから何らかの利益を得ることはできることが保証されることになる。 上記のサイクルは単にクリーチャーを変容させることを推奨しているだけではなく、同じクリーチャーを何度も変容させることを推奨しているのだ。 何故か。 同じクリーチャーを何度も変容させるのは本当に楽しいからだ。 このサイクルでは、変容効果をそのクリーチャーが何回変容したかに基づく拡大効果にすることでそれを達成している。 その効果は、その同じクリーチャーを何度も変容させていけばそのたびに強力なものになっていくのだ。 変容の束にあるクリーチャーの変容効果は、初めて変容したときだけでなく何度でも誘発する。 このデザインの難しいところは、デザイナーが考えるプレイヤーがやりたいこと、つまり何度も変容させること、をプレイヤーがしたくなるのに充分な見返りとなる拡大効果を見つけることだった。 白では、うまく拡大できる全体強化を使った。 青では、凍結させるクリーチャーの数を拡大することにした。 黒では、対戦相手からライフを奪うようにした。 赤では、任意の対象への直接ダメージを採用した。 緑では、ライブラリーの一番上からパーマネントを戦場に出せるようにした。 これらの効果はどれも攻撃を助けるもので、変容したばかりのクリーチャーをまた活用できるようになっている。 このサイクルはもともと展望デザイン中に作られたものだが、拡大効果はセットデザイン中に変更されたものである。 《》 展望デザイン・チームの役割の1つが、クリエイティブ・チームを協力して世界構築がデザインの需要に合うようにすることである。 プレビュー記事で書いたとおり、展望デザイン中は、変容の2つの制限の1つとしてクリーチャー・タイプが使われていたように、このセットには濃い部族要素が含まれていた。 (もう1つの制限はキーワードであった。 )その一部として、各色の中核として部族が定められていた。 その後、色を組み合わせるようになって、それらの色のクリーチャー・タイプ同士の交差点に注目するようになる。 変容は変わっていったが、各色のクリーチャー・タイプは残された。 各クリーチャーをどのように選んだのか、少し話しておくべきだろう。 クリーチャー・タイプの目的は以下の通りだった。 その色らしく感じられるクリーチャーでなければならない。 つまり、いくらかの後方互換性、つまりそのクリーチャー・タイプのクリーチャーがメカニズム的に相互作用することができるのに充分な量だけその色に存在すること、が必要である。 アーティストがさまざまなクリーチャーを描けるよう、充分な外見的柔軟性があるクリーチャーでなければならない。 例えば、狼は描ける数に限りがあるので難しい。 怪物世界という文脈の中で筋が通っていなければならない。 クリーチャーの一部は、非常に自然に決まった。 白が猫で赤が恐竜というのはクリエイティブ・チームからの最初のクリーチャー・タイプの提案の中にあった。 猫や恐竜という単語が、さまざまな種類の動物を含む広い単語であったことが幸いだった。 次に決まったのがエレメンタルだった。 さまざまな元素を使ってさまざまな形にできるというアイデアから、外見的な広がりが得られた。 ビーストには多様性がある。 少しばかり散漫すぎるという懸念はあったが、他のことよりも重要性は低いと判断した。 黒は問題だった。 ある時点で、展望デザイン・チームは昆虫を推したが、クリエイティブ・チームはそれは「可愛くない」と考えた。 怪物は恐ろしい見た目で、それでいてある意味可愛いものにしたかったのだが、昆虫を怖がる人は多いのだ。 黒のために新しいクリーチャー・タイプを作ることも検討したが、それはまったく後方互換性が存在しなかった。 最終的に、少しばかり曖昧だが独特の外見的特徴を持たせることができるナイトメアで行くことにした。 《》は、メカニズム的にその部族に言及する唯一残ったカードだと思う。 なぜこの5種の部族がカードに書かれているのかと不思議に思っている諸君、これが答えである。 『イコリア』に目を向けて 本日はここまで。 いつもの通り、この記事や話題にしたカード、あるいは『イコリア』全体について、諸君からの感想を楽しみにしている。 、各ソーシャルメディア(、、、)で(英語で)聞かせてくれたまえ。 それではまた次回、『イコリア』のカード個別のデザインの話のその2でお会いしよう。 その日まで、あなたが大勢の怪物を作りますように。 YONEMURA "Pao" Kaoru.

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こんにちは。 ライターのガンプ といいます。 普段は主にツイッターでPCオンラインゲーム「マジック:ザ・ギャザリング アリーナ」のドラフトについて発信したり、質問に答えたりしています。 また、マジック専門誌「」などでも記事を書いています。 このnoteは 新セット「イコリア:巨獣の棲処」のドラフト攻略です。 ドラフトというと 「なんだか難しそう…」と思っている方は多いのではないでしょうか。 確かに、簡単だとは言えません。 しかし、 「徹底的にコピーするだけで強くなるセオリー」はあります。 デッキ構築において「まず強いデッキをコピーして何回も使ってからのほうが、より独自性のある強いデッキが組めるようになる」ように、リミテッドでも 徹底的なコピーから入ったほうが、応用も効きやすくなるものです。 自分がドラフトを始めたのは1年ほど前。 それまではアリーナのゴールドやジェム(ゲーム内通貨)はすべてパック購入に投じていたくらい ドラフトとは無縁の人間でした。 そこで本noteでは、 取り入れやすさを重視した「イコリアドラフト攻略法」を紹介していきます。 今回、無料部分と有料部分の2章に分けて解説をしています。 無料部分 いますぐにコピーできて強力なアーキタイプとその基本となるピックのやり方の解説 有料部分 強力な2つのアーキタイプで勝率を伸ばしていくための具体的なピックのコツの解説 最後まで読み切れば、必ずや勝率アップにつながるはず。 どうか最後までお付き合いいただければ嬉しいです。 【読まれた方の感想の一部】 さん「ドラフトのコツが記事になっていた。 かなり有益」 さん「とても良い記事でした。 とりあえず無料部分を読んでみたらいかがでしょうか」 さん「電車で暇だったのでボチリ。 考えもしないとこで意外と負けてたんだなぁと」 さん「この記事の白黒赤を意識して組んだらいきなりマッチ3-0!元取れた」 さん「買いました。 こういうドラフト戦略の記事が本当に好き」 さん「初心者の私には凄く有り難く、正直紹介はしたくないけど、良記事でした!」 さん「むちゃくちゃ参考になった!除去コンが勝ちやすいと思っていたけど組み方間違ってたんだなぁ。 とても学びがあるnoteでした!」 さん「めちゃくちゃ良記事。 世に出回ってるイコリアリミテ記事の中で一番的を射てると感じた。 そのため「単体で強力なカードを淡々と拾っていく」よりも 「その中の1つのシナジーを選んで、集中的に集めていく」ことで強力なデッキになりやすいという特徴があります。 【完成形のデッキ一覧】 「赤白サイクリング」「青赤スペル」「青緑変容」「緑黒リアニメイト」「白黒人間」「緑白警戒」「青白飛行」「青黒瞬速」「赤緑トランプル」「赤黒威迫」「多色除去コントロール」 用意されたシナジーは数多く存在しますが、そのほとんどは完成形であってもそこまで強くありません。 たとえば、「レアやアンコモンが多くそろった青黒瞬速」ですら「ほとんどがコモンだけ組まれた赤白サイクリング」に簡単に負けてしまいます。 そのため、 「すべてのシナジーの中から一番流れが良いものを選ぶ」よりも 「完成形が強いシナジー2~3個の中から状況に応じて選んでいく」 ほうが、結果的に強いデッキに仕上がりやすいです。 イコリアにおいて、完成形が強いシナジー(アーキタイプ)は以下の3つ。 キーカードは 《》《》《》の3枚。 大量に積んだ1マナサイクリングを毎ターン使うことで ・《》で相手のクリーチャーを 好きなだけタップ ・《》が 戦闘で無敵になる ・《》で 10点ドレイン といった破格の性能で相手を圧倒し、一気に勝負を決めていきます。 完成したときの強さは環境最強で、あっさり全勝できてしまうほどのスペックを持っているデッキです。 ただ、すでにその強さが広く認知されているので、 同じ卓に3人以上サイクリングをやろうとするプレイヤーがいることも珍しくないのが特徴。 そのため、見切り発車でサイクリングに走るとカードが足りていないデッキになりやすい、 ハイリスクハイリターンなアーキタイプになっています。 キーカードは、 除去全般と・・です。 デッキの動きの基本は、2ターン目のから3ターン目にを出してクリーチャーを横に並べます。 ここからさらに白・黒・赤の優秀な除去で1:1交換をくり返して、 この 1枚分のカードアドバンテージ を押しつけて勝ち切るというデッキです。 また、こういったシナジーを使わなくても、 白・黒・赤の優秀な除去と強力なレアさえあればそれだけで勝ちやすいのが魅力でもあります。 特にBO3で強く、自分はBO3のマッチ・ドラフトではひたすらこのアーキタイプを決め打ちして勝率83%(86勝18敗)を出すことができました。 ローリスクミドルリターンのアーキタイプですね。 キーカードは、 ・・の3枚。 で変容のコストを下げ、でマナ加速することで すばやく強力なレアの変容をたたきつけ、盤面を制圧するのが目標です。 青緑変容では、変容持ちでもなどの「何度変容してもカードアドバンテージを稼がないもの」は極力採用せず、などの 「何回も変容するとカードアドバンテージが累積するもの」を優先的にピックしていくのがコツです。 ピックするもの ・・・ ピックしないもの ・・・ これは、イコリア環境は除去が強いため「変容した後すぐに 除去されても最低限の仕事をしていて、次の攻め手につながること」が重要だからです。 赤と白の変容にはアドバンテージを稼ぐものが少ないので、強力なレアがとれていない限りは 青緑タッチ黒で組むことになります。 青緑変容はうまく組めれば除去が少なめでも先述の2つと同等の強さを発揮してくれますが、1つ明確な弱点があります。 それは、 キーパーツがレア・アンコモンに偏っていること。 アドバンテージを取ったり、除去につながる変容クリーチャーの大半がレアかアンコモンです。 そのため、同じ卓にもう1人「青緑変容」を狙っているプレイヤーがいるだけで、 一気に完成度が落ちてしまうという欠点があります。 また、環境最強の 「赤白サイクリング」とは正反対の色なので、青緑変容のためのカードをピックしていくと「途中で赤白サイクリングが空いていることに気がついても参入しにくい」というのも気になります。 今後、赤白サイクリングや除去コントロールが流行りすぎて、逆に青緑変容が空いてきたときに狙ってみると勝ちやすいアーキタイプです。 まず、無料部分では基本的なポイントを解説。 これだけでも 勝率60%以上を狙える内容になっています。 有料部分では「さらなる応用ポイント」と「重要な差別化ポイント」を解説。 勝率70%~80%を狙っていきます。 赤白サイクリングのピック方針 赤白サイクリングを組むと決めたら、 《》 《》の3枚を優先してピックします。 罠の戦術家3枚・トゲマーモセット2枚・天頂の閃光1枚以上が理想です。 「なんてすぐ回ってくるだろう」と後回しにしてしまいがちですが、 「赤白サイクリングの勝率は罠の戦術家の枚数で大きく変わる」ので、見たら取るくらいの意気込みでピックするのがオススメです。 残りは「無色1マナサイクリング」を8枚以上、除去を5~7枚、追加のクリーチャーを数枚。 余った枠を無色2マナサイクリングで埋めていきます。 1マナサイクリングが4枚以下だと、途端に弱いデッキになってしまうのでしっかりと集めていきましょう。 4枚以上取れれば、サイクリングの弱点である「立ち上がりの遅さ」をカバーしやすくなるので 重い除去よりも優先してピックすることもあります。 特に《ドラニスの刺突者》は 2体並ぶ と残り10点ほどを削りきることも珍しくありません。 よりは優先度は低いですが、よりは優先してピックしていいと思います。 過大評価は禁物。 ・・・の代用B。 3ターン目のから4ターン目に出して1マナサイクリングから速攻できるのが強みです。 トランプル持ちなので で10点ダメージを狙いやすいことも覚えておきましょう。 ・・・やを蘇生することが多いです。 マナフラッドを受けてくれる強力なカードですが、優先度が高いカードではありません。 や1マナサイクリングのほうが大事。 《繁栄の狐》・・・とりあえず1マナサイクリングなので最優先でピックします。 《雄々しい救出者》・・・強いカードですが、完成形からは抜けることもあります。 個人的にはや1マナサイクリングを優先したい。 《サヴァイの雷たてがみ》・・・場に残れば制圧力はバツグン。 や1マナサイクリングよりも優先してピックしましょう。 【サイクリングデッキにおける除去】 をしっかり取れた赤白サイクリングにとって、ただのアタッカーは脅威ではありません。 毎ターンタップすれば良いだけだからです。 むしろや「重なった変容クリーチャー」のような場に残っているだけで脅威になりうる システムクリーチャーが敗因になりやすいデッキです。 そのため、普段より やの評価が高く、の評価が若干低くなります。 (それでも1~2枚入ることが多いですが) 赤白サイクリングならタップ状態にするのは楽ですし、墓地にスペルも貯まるので相性バツグンです。 あと押さえておきたいのが「サイクリング持ちの除去カードの使い方」。 基本はサイクリングで捨てるカードであるとはいえ、 いかに除去としても活躍させられるかが勝率を伸ばすコツです。 白黒除去コントロールのピック方針 イコリアはこれまで以上に 除去が重要な環境です。 白黒に限らず、1パック目は 見たら取るくらいの感覚で積極的にピックしていきましょう。 白黒を組むときは除去は最低でも7枚。 できれば10枚ほど取りたいところ。 これは、除去が4~5枚程度だと 強力なレアやアンコモン1枚でゲームが終わってしまうリスクが高いからです。 「除去は絶対に10枚集める!」という意気込みでピックしていきます。 同じパックに2種類以上コモン除去がでたときの優先度は次の通りです。 重なった変容クリーチャー・システムクリーチャー・飛行をもった・巨大になった。 この環境にはゲームを決めてしまう驚異の種類が豊富で、それぞれ効果的な除去が異なります。 除去のパターンが偏ってしまうと、 1つの脅威を前になすすべなく負けてしまう可能性が高くなってしまいます。 そのため、たとえば《刃による払拭》を1枚持っているなら「2枚目の《刃による払拭》」よりも「《神聖なる矢》や《死の重み》」を取るといったように、 除去の種類が偏らないようにピックしていくことが重要です。 【白黒のアンコモン除去】 はたいていのレアよりも優先してとりたい除去です。 インスタント確定除去は1:2交換できることが多く、2枚とれたらレアゲーされにくくなります。 はと同じ仕事をすることも多いですが、変容相手には役に立たないことがあるので 「よりは弱く《平和な心》よりは強い」くらいの感覚でピックしていきます。 は赤白サイクリングでは強いですが、白黒では安定しません。 基本的に《検問官》より弱く、1枚だけ入ることがある程度です。 【黒のコモンクリーチャー】 白黒除去コントロールでは、基本的に 黒のクリーチャーを軸にしています。 終盤には何度除去されても蘇る、テンポよく2体ならぶ、除去として使えるはそれぞれ2枚ずつ集めたいです。 やをドローに変換する も「絶対に」1枚は欲しいカード。 これのドロー+ライフ回復で勝ったゲームは数え切れません。 除去の代用になる《靴かじり》も1枚ほしいところですね。 やを合計4枚以上取れたときは を2枚いれることも検討してみてください。 また、白黒除去コンを組むときは どれだけ上手くタッチカラーを使いこなせるかが重要になってきます。 幸いイコリアは・・2色土地とコモンの色ソースが充実しています。 1パック目から積極的にピックしていれば「3パック目に偶然でた強力な神話・レア」を使えるようになるので、意識したいところです。 逆に、白黒にタッチしてはいけないカードの代表はです。 初めは「緑マナが出なくても変容できて、墓地回収できるから強い!」と思っていたのですが、何回か使っているうちには むしろ白黒の足を引っ張っていることに気がつきました。 というのも、白黒のアーキタイプの基本は「人間」だからです。 デッキのクリーチャーの半分以上が「人間」になることが珍しくない白黒では、変容が安定しません。 また、白黒は除去に10枚ほどスペースを割くので、変容できても意外と 墓地から回収したい強力なカードが少ないのも問題です。 白黒では意外と活躍しにくいカードだったりします。 青緑変容のピック方針 青緑変容は淡々と強力なアンコモンを集めていくケースが多いので、簡単に解説します。 青緑変容を狙うときは、変容の元にする 「種」を何にするか意識してピックしていくのがコツです。 変容で巨大になったときに活きてくるトランプルをもち、終盤にはサイズアップするおかげで止まらなくなる 《万能のブラッシュワグ》 序盤の不利を「追加のサイズアップ」と「ライフ回復」で一気に巻き返す 《本質共生体》 序盤はブロッカーになり、変容後は飛行とアンタップ能力によって攻守にわたって活躍する 《微光クラゲ》 これら3枚は 鉄板カードなので、変容を組むことに決めたら 合計4枚を目標に集めてみてください。 青緑以外では 変容後に破壊されても墓地から回収して再利用できる 人間のブロックで時間を稼いで恐竜の変容に繋げられる タッチカラーをサーチしてアンコモンの変容につなぎやすい この3枚も変容元として優秀です。 また、《泥棒カワウソ》は 《夢尾の鷺》や飛行カウンターを与えるが取れたとき限定での採用となります。 でも飛行はつきますが、すぐに除去されて損することも多いので安定しません。 1ドローの差は大きいです。 あとは、赤白サイクリングのや除去コントロールへの対策として 《折り畳み翼竜》も1枚とっておきたいところ。 さらに勝率を伸ばす10個のコツ【有料】 ということで、「イコリアドラフト攻略の基本」をご紹介しました。 ここからは、 「さらに勝率を伸ばすための10個のコツ」です。 「読めばドラフト3回に1回は1勝伸ばせる内容」を意識して書いています。 マッチドラフト2-1と3-0の差額が2000ジェム(1100円相当) マッチドラフト1-2と2-1の差額が1000ジェム(550円相当) なので、 「1勝伸びれば回収できる」価格になってます。 ぜひ読んでいってください。 その考え方とは、.

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イコリア

このカードは、最初、本当に何気ないものだった。 何かを怪物らしく感じさせるようにするオーラが欲しかったのだ。 それ以上のものにしなければならなかった。 まだ近すぎる。 ありかもしれない。 可能だろうか。 なにか問題を引き起こさないだろうか。 我々はプレイデザインと相談した。 トランプルを持っていないのであれば、おそらく大丈夫だろうという答えが帰ってきた。 いくらかのプレイテストを経て、対戦相手にこの新しい「これが通ったら負けるのに充分なはずの大きさ」のクリーチャーへの対策を見つける1ターンを与えるために、これが戦場に出たときにそのクリーチャーをタップするようにした。 この1つの調整はあるが、これはついに「発想から印刷へ」のカードとなったのだ。 《》 キーワード・カウンターを使ったデザインの多くが、その最も基本的な使い方を意識したものだった。 それらが直感的である(飛行カウンターは飛行を与える)ことは気に入っていたので、可能な限り多くの簡素でシンプルな実装を見つけたいと考えたのだ。 とは言え、マジックのデザイナー精神は脇道を探すもので、キーワード・カウンターのもっと前進的な使い方について考え始めることになる。 キーワード・カウンターを道具として使わなければ存在できない複雑なデザインとは何だろうか。 《》はそのようなデザインの一例である。 通常、永続的に能力を与えることは、記憶の問題があるので難しい。 キーワード・カウンターでそれが低減できた。 それでは、永続的に能力を与えることができるなら、次は何だろうか。 無作為に与えるというのはどうか。 唱えるたびに違う形で進化していくクリーチャーというのはクールではないだろうか。 存在するあらゆるキーワード・カウンター(本体セット内で。 最終的にできたのは、『イコリア』以外のどこにも存在し得なかった、非常にクールなデザインだった。 これが(クリエイティブ的に)変容テーマという大きなテーマの一部になったという事実は、ケーキの飾りに過ぎない。 《》、《》、《》、《》 次のカードが登場するのはその13年後、2007年の『ローウィン』を待たねばならない。 今回もまた、混沌感を生み出そうという赤のカードだった。 アシュリングはエレメンタル・シャーマンで、このカードはアシュリングの突飛さを伝えようとするものだった。 偶数奇数のどちらを参照するかを選ぶことができる初のカードで、参照されるのはクリーチャーの点数で見たマナ・コスト(CMC)だった。 その条件に一致したクリーチャーは速攻を得て、一致しなかったクリーチャーはタップ状態で戦場に出る。 (この2つの能力は、一方が速く、一方が遅いので対比とされていた。 )これは史上初の、クリーチャーの点数で見たマナ・コストをすべて奇数、あるいはすべて偶数にしてデッキを組むことを推奨するカードであった。 『Unstable』では、4枚のカードで偶数奇数を扱っている。 1種類目が、2バージョンの《》である。 《》は各バージョンがそれぞれ独特なプロテクションを持っている。 その中の2種が、コレクター番号の奇数偶数に対するプロテクションだった。 《》は《》の変種で、カード名の単語数が偶数か奇数かどちらかを選んで適用するというものである。 《》も、奇数か偶数かを選ぶもので(《》のバージョンごとに違う選択が行なわれる)、コレクター番号を参照する。 そして『イコリア』に到る。 偶数奇数を扱うようにデザインされたカードの最初の2枚は、相棒クリーチャー2体である。 我々は対戦相手が簡単に判断できてデッキを組む軸にできる性質を探した。 最も簡単な組分けは、すべてのカードが何らかの情報を共有するというものである。 そうすれば、この情報を持たないカードがあれば、条件を満たしていないことが対戦相手にわかるのだ。 かなり早期に、点数で見たマナ・コストが偶数である、奇数であるという条件を思いついた。 これらのデザインは直截的だった。 これ自身が該当する奇数や偶数である必要があり、またその性質であることで利益を得る効果を持つ必要がある。 《》は青黒混成であり、自分のライブラリーを切削するというデザイン空間を扱い、続けて切削されたCMC偶数のクリーチャーをリアニメイトする。 切削したカードをリアニメイトするのは新しいデザイン空間なので、我々はそれを切削の色2色に位置づけた。 (青黒は最もメカニズム的重なりが少ない2色の組み合わせである。 )黒赤の《》は、ダメージを最もよく扱う2色で、CMCが奇数のクリーチャーのダメージを倍にした。 《》のCMCは偶数、《》のCMCは奇数にした。 それぞれのパワーやタフネスもまた、それぞれ偶数と奇数になっている。 (興味深いことに、《》のコレクター番号は奇数で、《》のコレクター番号は偶数である。 コレクター番号は反逆者だ。 ) あと2枚のデザインは、セットデザイン中に作られたものだ。 おそらく、この相棒クリーチャーによって偶数奇数がデザイナーの精神に入ったのだろう。 興味深いことに、この2つのデザインは『Unstable』のカードの鏡像になっていて、プロテクションを与えたりクリーチャー交換をしたりするが、参照するものは黒枠でも参照できるCMCになっているのだ。 どちらの場合にも、デザインはプレイヤーが望む性質を参照できるようにし、プレイヤーがそれを軸にデッキを組むことができるようにしている。 《》、《》 もっともよく受けている要望の1つが、いわば「キーワード関連」の能力に関するものだ。 つまり、特定の常盤木メカニズムを持つクリーチャーにメカニズム的に言及するカードのことである。 私の答えは、常に、飛行以外の常盤木キーワードには、意味を持つほどの開封比で存在するだけの充分な密度がないのが通例だ、となる。 (「開封比」とは、無作為なブースターにその何かが入っている枚数を示している。 セット内のあるものの密度について語る、開発部語である。 )『イコリア』では、この数字を2つの方法で変化させている。 1つ目が、変容のおかげで、常盤木キーワードを持つクリーチャーを単純に増やした。 2つ目が、キーワード・カウンターのおかげで、はるかに高い割合で永続的にキーワードを持たせることができるようになった。 (ほとんどのセットではオーラや装備品でしかできなかった。 )この2つのことから、ついに、実際に成立させられるだけの密度を得ることができたのだ。 例えば、ここで挙げている3枚のカードはどれも警戒に言及している。 《》は、警戒を持つすべてのクリーチャーに追加の能力を与えている。 《》は、これがエンチャントしているクリーチャーが警戒を持っていれば追加の効果がある。 つまり、何年にも渡って私に要請し続けていた諸君には、ついにそれが成立するセットができたのだと胸を張って伝えよう。 楽しんでくれたまえ! 《》 まずちょっとしたクイズから。 マジックの歴史上、「リス」というクリーチャー・タイプを持つクリーチャーは何枚存在しているか。 『イコリア』以前では、この質問の答えは「7枚」だった。 そのうち5枚は銀枠で、ここ3年の作だ。 残りの2枚は、2001年の『オデッセイ』のカードである。 実際、スタンダード・セットでリス・クリーチャー・トークンを生成したものでさえ、『トーメント』(『オデッセイ』ブロック第2セット)が最後だったのだ。 《》は、スタンダード・セットで19年ぶりとなるリスなのだ。 なぜそんなことになったのか。 私に責任がある。 衆知の通り、私はリスの大ファンだ。 マジックのほとんどのリス・カードのデザインに貢献している。 (2002年のリス特集のときに私が書いた記事はだ:リンク先は英語。 )『ウルザズ・レガシー』で、私は《》というカードを作った。 いい出来だった。 実際、このカードはアーロン・フォーサイスが世界選手権チーム戦で優勝を成し遂げたアメリカ代表チームに入る助けとなったのだ。 不幸にも、リスのことをマジックには馬鹿げすぎていると感じた当時のブランド・チームが気に入っっていなかったカードに注目を集めることになった。 それがやりすぎとなって、ブランド・チームから、リスをマジックから取り除くようにとの要請が来たのだ。 そして正式に禁止されることになった。 リスの魂を生き残らせるため、私は可能なことをした。 私が手掛ける銀枠セットのたびにリスを入れたが、本当の願いは黒枠マジックにリスを取り戻すことだったのだ。 時を経て、開発部内に志を同じくする者が現れた。 我々は開発部内のリスに関する潮目を変えようと決意した。 少しずつ、リス嫌悪者は減り、リスファンの数が増えていった。 そして我々はついにサプリメント・セットでリス・カードを作ることに成功した。 (『統率者』の《》、『モダンホライゾン』の《》。 )そして、『イコリア』で、我々の尽力が報われるときがきた。 リス愛好者よ、喜ぶがいい。 我々は長年抑圧されていたが、ついにリスがスタンダード・セットに帰ってきたのだ! 《》、《》、《》、《》、《》 変容メカニズムの目標は、プレイヤーに自分自身の怪物を作ってもらうことを推奨することだった。 直面した問題は、他のカードにつけるカードを作る時にいつもある問題、カード・ディスアドバンテージだった。 例えば、オーラをクリーチャーにつけた場合、そのクリーチャーを破壊することでそのクリーチャーとオーラを一度に除去することができてしまうのだ。 これはマジックのデザインにおける現在進行中の問題である。 何かを育て上げるのは非常に楽しいが、その楽しさが戦略的に間違ったプレイになるような方向にプレイヤーを導きたくはないのだ。 楽しいことをすることを選んだがためにゲームに負けるような目に遭ってほしくないのだ。 つまり、我々は、楽しいことをすることがプレイ的にも正しいものであるようにすることに常に意識を向けていなければならないのである。 変容では、そのために大きく2つの方法を採用した。 1つ目が、変容させようとするのに対応して変容させようとするクリーチャーを破壊された場合、変容を持つクリーチャーはクリーチャーとして戦場に出るようにした。 オーラの場合、対象がないのでオーラも墓地に置かれることになるが、変容クリーチャーは変容するクリーチャーがなくても存在できるのだ。 (実際、変容クリーチャーを変容を使わずに唱えることもできる。 )2つ目が、変容カードのほとんどは変容したときの誘発型能力を持つ。 これによって、直後にそのクリーチャーが破壊されたとしても、そこから何らかの利益を得ることはできることが保証されることになる。 上記のサイクルは単にクリーチャーを変容させることを推奨しているだけではなく、同じクリーチャーを何度も変容させることを推奨しているのだ。 何故か。 同じクリーチャーを何度も変容させるのは本当に楽しいからだ。 このサイクルでは、変容効果をそのクリーチャーが何回変容したかに基づく拡大効果にすることでそれを達成している。 その効果は、その同じクリーチャーを何度も変容させていけばそのたびに強力なものになっていくのだ。 変容の束にあるクリーチャーの変容効果は、初めて変容したときだけでなく何度でも誘発する。 このデザインの難しいところは、デザイナーが考えるプレイヤーがやりたいこと、つまり何度も変容させること、をプレイヤーがしたくなるのに充分な見返りとなる拡大効果を見つけることだった。 白では、うまく拡大できる全体強化を使った。 青では、凍結させるクリーチャーの数を拡大することにした。 黒では、対戦相手からライフを奪うようにした。 赤では、任意の対象への直接ダメージを採用した。 緑では、ライブラリーの一番上からパーマネントを戦場に出せるようにした。 これらの効果はどれも攻撃を助けるもので、変容したばかりのクリーチャーをまた活用できるようになっている。 このサイクルはもともと展望デザイン中に作られたものだが、拡大効果はセットデザイン中に変更されたものである。 《》 展望デザイン・チームの役割の1つが、クリエイティブ・チームを協力して世界構築がデザインの需要に合うようにすることである。 プレビュー記事で書いたとおり、展望デザイン中は、変容の2つの制限の1つとしてクリーチャー・タイプが使われていたように、このセットには濃い部族要素が含まれていた。 (もう1つの制限はキーワードであった。 )その一部として、各色の中核として部族が定められていた。 その後、色を組み合わせるようになって、それらの色のクリーチャー・タイプ同士の交差点に注目するようになる。 変容は変わっていったが、各色のクリーチャー・タイプは残された。 各クリーチャーをどのように選んだのか、少し話しておくべきだろう。 クリーチャー・タイプの目的は以下の通りだった。 その色らしく感じられるクリーチャーでなければならない。 つまり、いくらかの後方互換性、つまりそのクリーチャー・タイプのクリーチャーがメカニズム的に相互作用することができるのに充分な量だけその色に存在すること、が必要である。 アーティストがさまざまなクリーチャーを描けるよう、充分な外見的柔軟性があるクリーチャーでなければならない。 例えば、狼は描ける数に限りがあるので難しい。 怪物世界という文脈の中で筋が通っていなければならない。 クリーチャーの一部は、非常に自然に決まった。 白が猫で赤が恐竜というのはクリエイティブ・チームからの最初のクリーチャー・タイプの提案の中にあった。 猫や恐竜という単語が、さまざまな種類の動物を含む広い単語であったことが幸いだった。 次に決まったのがエレメンタルだった。 さまざまな元素を使ってさまざまな形にできるというアイデアから、外見的な広がりが得られた。 ビーストには多様性がある。 少しばかり散漫すぎるという懸念はあったが、他のことよりも重要性は低いと判断した。 黒は問題だった。 ある時点で、展望デザイン・チームは昆虫を推したが、クリエイティブ・チームはそれは「可愛くない」と考えた。 怪物は恐ろしい見た目で、それでいてある意味可愛いものにしたかったのだが、昆虫を怖がる人は多いのだ。 黒のために新しいクリーチャー・タイプを作ることも検討したが、それはまったく後方互換性が存在しなかった。 最終的に、少しばかり曖昧だが独特の外見的特徴を持たせることができるナイトメアで行くことにした。 《》は、メカニズム的にその部族に言及する唯一残ったカードだと思う。 なぜこの5種の部族がカードに書かれているのかと不思議に思っている諸君、これが答えである。 『イコリア』に目を向けて 本日はここまで。 いつもの通り、この記事や話題にしたカード、あるいは『イコリア』全体について、諸君からの感想を楽しみにしている。 、各ソーシャルメディア(、、、)で(英語で)聞かせてくれたまえ。 それではまた次回、『イコリア』のカード個別のデザインの話のその2でお会いしよう。 その日まで、あなたが大勢の怪物を作りますように。 YONEMURA "Pao" Kaoru.

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