味の素 早期退職。 リストラ? 早期退職希望者募集の動きが活発化(2020年①)

味の素「希望退職者募集」で考える会社員の行方

味の素 早期退職

早期退職で年金額は減るものの、大きく変動することは少ない。 老齢厚生年金の年金額は、年金をもらい始めるまでの平均の給料と加入月数によって決まります。 例えば2年早期退職をすれば、加入月数が24カ月減ってしまいますので、再就職しないことを前提とすると年金額は当然減額となります。 老齢基礎年金の年金額は、20歳から60歳になるまでの保険料納付月数で決まります。 退職後60歳になるまで国民年金保険料を納付すれば、こちらは変わらずに済むことになります。 付加年金というオプションを付ければ増額させることも可能です。 ただし、退職後収入が減って保険料の免除を受ければ多少なり減額となりますし、未納のままとしてしまうとさらに減ってしまいます。 配偶者の年金まで視野に入れると、さらに減額の可能性があります。 配偶者を扶養に入れていた(第3号被保険者)場合、退職によってこの制度は使えなくなりますから、配偶者の分も国民年金保険料を支払わなくてはならなくなります。 支払えない場合は免除を受けたりすることになりますが、配偶者の年金もそれにつれて減ってしまうことになります。 また、ご自身の厚生年金が減るということは、そのまま配偶者が遺族年金を受け取ることになった場合の遺族年金の額にも影響します。 早期退職の年金額への影響は、決して少なくはない、といえるかと思います。 ただし、1~2年程度早期退職したからといって、大幅に年金額が減少してしまうのは考えにくいところです。 年金は40年以上もの長期間をかけて形作っていくものだからです。 厚生年金の加入月数にはいくつかの「境界線」がある 上でご説明したとおり、年金加入期間の多少の変動で年金額が大きく変わる事例はそれほど多くはありません。 しかし、以下のような、加入月数が減ることによって厚生年金の年金額への影響がもう少し大きくなるケースも考えられます。 加給年金が受け取れなくなる• 長期特例に該当しなくなる ひとつずつ見ていきましょう。 加給年金は、一般的には配偶者の扶養手当といえるものです。 金額は年額約39万円で、一般的にはご自身が65歳から、配偶者が65歳になるまで受け取れます。 受け取るためには厚生年金に原則として 20年(240カ月 )以上加入している必要があります。 240カ月以上加入している人は誰でももらえるわけではありませんが、早期退職によって厚生年金の加入月数が240カ月を下回ってしまうと、もらえたはずの加給年金をもらい損ねる可能性があります。 配偶者との年の差によっては、総額100万円以上もの違いが出てしまうこともあり得ることになります。 長期特例は、男性・公務員等共済組合加入の女性は昭和36年4月1日以前生まれ、一般の厚生年金加入の女性は昭和41年4月1日以前生まれの人限定ですが、 44年(528カ月)以上厚生年金に加入し、その後厚生年金の資格を喪失した場合に、通常は受給できない定額部分(年額約78万円)が65歳まで受給できる、という特例です。 加給年金の条件も同時に満たせば、加給年金も同時に受給できます。 このまま順調に勤務を続ければこの特例を使うことができる人でも、早期退職によって加入月数が減った結果、特例に該当しないことも考えられます。 年金の受給開始が64歳とすると、総額で最大約117万円(定額部分78万円+加給年金39万円)が受けられなくなります。 早期退職をすることで、厚生年金の加入月数が上に見てきたような240カ月、528カ月といった月数の境界線を下回ってしまう場合、かなりの金額を失うこともあるので、注意が必要です。 年金受給開始までをどう乗り切るかが問題 問題は年金だけではありません。 退職から年金受給までの収入をどうするのかが一番大きな問題となります。 早期退職に応じた場合、雇用保険は会社都合での退職となると思われますので、330日(20年以上勤務した45歳以上60歳未満の場合)受給できますが、そのあとは個人年金等の備えがなければ退職金や貯蓄の取り崩しでしのがなくてはなりません。 別の職場に就職することはできるかもしれませんが、現在の待遇で再就職ができるとは限りません。 厚生年金に加入できれば上でご説明したような境界線をまたがずに済むかもしれませんが、厚生年金に加入する条件での就職に失敗した場合のリスクを負うことになります。 年金を繰上げ受給するという選択肢もとれなくはありませんが、年金が生涯減額されてしまいますので、人生100年時代といわれる昨今、有利な手段とはなかなかいいにくいところです。 早期退職は避けるべきなの? ここまで見てきたように、年金額についてだけ見ると、早期退職はプラスに働くことは少ないといえますが、早期退職はしてはいけないこととは限りません。 会社が早期退職を募集するような場合には、退職金の上乗せ、給与の補償、減額となる年金の補填、再就職のあっせんなどの条件が付くことがあります。 これらの条件と、受けられなくなる年金などを比較して、プラスとなるかどうかが早期退職を検討する際の一つのポイントとなるかと思います。 また、将来の年金が減ると、税金などが減るというメリットがある場合もあります。 また、お金では買うことができない「時間」ができるという点も重要ですね。 経済的な側面と、その他の事情を検討して、プラスになると判断できれば、早期退職を選択するのはもちろんアリかと思います。 人生100年時代、ハッピーな老後を過ごすために少しでもプラスになる選択をしていきたいところですね。 【関連記事】.

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「味の素」が黒字なのに早期退職者を募集した理由 優良企業に何が起こっているのか?

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Ba 普通の企業 【大木しがみつき型】 (仕事3. 5、生活4. 0、対価3. 0) 「会社が潰れないだろうと思って入社する人が多い。 就活生の訪問を受けると、あまりに多くて頭にくることも。 中途採用で来る人も『お金じゃ買えないものがあるから』とよく言う。 前職でバリバリ働いたので、ウチではのんびりヒトとしての幸せに走るという。 そんな人ばかりになったら会社が滅びるんじゃないか。 人間らしさを保ちつつもっと稼げばいいのに…」(中堅社員)。 食品業界は不況に強く、なかでも調味料・食品添加物の業界トップ企業である味の素には、安定した大企業の甘い蜜を吸わんとする人材が次々と吸い寄せられてくるのだ。 その中でなるべく自由にさせてほしい、という人向きですかね」。 若手社員もそう言う。 同社推定によれば、家庭用の「うま味調味料」という市場でシェア86%など、軒並み圧倒的なシェアを持つ。 主要製品で1位でないのは、キューピーが圧倒的に強いマヨネーズ(2位)だけ。 大企業志向が強まるなか、その代名詞的な存在として見られるのも仕方がない。 特定市場における独占的な地位は、成り立ちは全く異なれど結果だけ見ると、いわば原発事故前の東電のような状態(競合は畑が微妙に異なる東京ガスくらい)で、生ぬるい環境。 「原材料表示に『調味料(アミノ酸等)』とあったら、ほぼウチの製品だと考えていい」(若手社員)というほどで、最大手の食品添加物企業でもある。 2011年3月に亡くなった元社長の稲森俊介氏をはじめ、日本食品添加物協会の会長は代々、味の素出身者(鈴木武、佐々木晨二…)が務める。 それだけに、同社にとっての原発は、製品の中核的な原材料にあたるアミノ酸やその化合物に発がん性など安全面での疑いが出てくることくらいであるが、現状では、同社が製品に使用している種類のアミノ酸および化合物からは、その兆候は見えていない。 (アミノ酸には多くの種類があり、もともと毒があって食べられないものもある) 砂糖の200倍の甘さを持つ同社開発の人口甘味料「アスパルテーム」(商品名「パルスイート」など)も、かつては安全性に懸念をもたれていたが、特定の遺伝病を持つ人を除けば問題なしとして、生協も9年前に取り扱い制限を解除。 今や世界中で認可され、使用されている。 アミノ酸技術を核に独自の市場とブランドを創出してきた様は、コカコーラにも似ている。 しかも、まだ世界展開が進んでいないだけに、伸びしろは大きい。 こうした環境のもと業績は安定し、かつ社長がサラリーマンの上がりポストである味の素のような日本型企業では、自然と労使協調になる。 社員が「御用労組」と口を揃えるように、今年は震災を理由に春闘すらやらなかったが、2011年度のボーナスは年7.1ヶ月と高水準を維持。 8ヶ月を超えていた時期もあったが、業績連動方式でもないためリーマンショックで凹むこともなく、ここ数年は7ヶ月程度で安定している。 平均年収の913万円(3,310人、平均40.2歳、2011年3月期 も、食品業界ではキリンビールと並んでトップクラスである。 なんとしてもグローバル企業になる、といった志の高さでもない限り、楽天やソフトバンクのようなオーナー企業でもない味の素が、あえてリスクをとって積極的に海外に出て行く必要もないわけである。 伊藤雅俊社長はグローバル化について、特に社員を鼓舞することもなく、資料以上のことは社内にも発信していないという。 グローバル人事担当として、2011年6月には、G&Sグローバルアドバイザーズ社長の橘・フクシマ・咲江氏を社外取締役として招聘した。 咲江氏は、2000年より10年にわたって世界最大のヘッドハンティング会社コーン・フェリー・インターナショナルの日本代表を務めた人物で、海外展開のためのトップ人材を採用したい意向の表れと考えられる。 だが足元の新卒採用はというと、要となるグローバル人材育成について、中期経営計画のなかで「例:国内新卒採用の10%を多国籍に」と記述。 例示している目標数字まで低く、保守的だ。 サムソンなど韓国勢との熾烈な生き残り競争から逃れられないパナソニックや、「ZARA」「GAP」「H&M」といった海外のSPA(製造型小売業)・ファストファッション勢と戦うユニクロが、既に新卒採用の半数以上を外国人にしてまで社内に危機感を植えつけているのに比べると、グローバル化戦略はいかにもやる気がなく、周回遅れに見える。 日本人をグローバル化するのではなく、従来どおり現地の子会社で現地の人を採用し地道に現地化を進めるのが基本線だ。 味の素のキャリアパスと報酬水準 典型的な古い日本型大企業である味の素では、年功序列・終身雇用が当り前。 希望退職の募集を含むリストラも、一度もしたことがない。 現状では、全員が歳を重ねれば、課長(ランク「K2」)に昇進でき、降格もなし。 それでは一体どれだけたくさんの課があるのかというと、課は存在しないという。 つまり、日本語としてはおかしいが、課の長ではない課長職、課長クラス、担当課長のことを、社内用語として「課長」と呼び、対外的に名乗らせている。 「京橋の本社では、課長以上の人が確実に社員の半数を超えています」(中堅社員) どうしてそうなるのかは、同社の硬直的な昇格制度による。 Lコース(全国転勤アリの総合職)の新入社員は、「L2」からスタート。 抜擢人事はなく、ここに最低でも7年間はとどまる.

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味の素 管理職100人斬り

味の素 早期退職

味の素は、2020年1~3月にかけて実施した希望退職者の募集に144人の応募があったことを発表した。 味の素は赤字に陥っているわけではないのに、なぜ希望退職の募集を行ったのだろうか。 同社の業績を振り返りつつ、その狙いを考えていこう。 基幹職として働く満50歳以上の社員を対象に、退職金に「特別加算金」を上乗せし、再就職の支援も行うという内容である。 募集枠は100人だったが、結果的に144人の応募があった。 一般的に希望退職者の募集は、業績が悪化している企業がキャッシュフローの改善や中長期的なコストカットのために実施することが多い。 希望退職者の募集を行うと、その企業にはマイナスイメージがつくので、企業としては安易に実施することはできない。 では、なぜ味の素は希望退職者の募集を行ったのだろうか。 早期退職者募集は持続可能な成長のため 味の素は黒字だが、ここ最近は利益のブレ幅が大きい。 希望退職者の募集を発表した2019年11月初旬、味の素は2020年3月期の上期の連結業績(2019年4月1日~2019年9月30日)を発表。 純利益は、前期同期比72. 8%減の70億8,800万円に留まっている。 ただし、2020年1月末に発表した第3四半期までの連結業績(2019年4月1日~2019年12月31日)では、純利益は前期同期比3. 7%増の231億6,900万円まで持ち直した。 ここ数年、同社は通期決算で赤字を計上しておらず、経営危機と呼べる状態ではないことは明らかだ。 業績が悪化していないのに味の素が希望退職者を募集する理由は、自社の持続可能な成長に向けて人員数の適正化や組織の再編が不可欠だと考えているためだ。 余力があるうちに、構造改革に着手する狙いであろう。 退職者を募集した上場企業は過去5年で最多の36社 国内では、希望退職を募集する企業が徐々に増えている。 民間調査会社の東京商工リサーチによれば、2019年に早期・希望退職者を募集した上場企業は過去5年間で最多となる36社だった。 2018年と比べると、3倍に増えている。 「先行型」で早期退職者を募集する企業も目立つ。 今後考えられる事業環境の変化を見越し、早めに組織のスリム化や再編を進めていこうという考え方だろう。 味の素の早期退職者の募集も、先行型と言えるだろう。 国内で食料品を扱う業界は、少子高齢化による消費低迷に苦しんでいる。 海外にも強い味の素だが、国内における事業環境のさらなる変化を見越して、早期退職者の募集に踏み切った可能性が高い。 今後を考慮して「先行型」で希望退職者を募集する合理性は? 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、2020年は早期・希望退職者の募集を実施する企業が増えると考えられる。 すでに免税品販売の大手ラオックスが、新型コロナウイルスによる業績悪化を理由に早期退職者の募集を行った。 中国人の団体ツアー客などが主要顧客だった同社は、訪日客の激減によって業績が著しく悪化したためだ。 企業の視点で考えると、コスト削減や組織を最適化しておくことでキャッシュアウトを減らし、事業の効率も高めておくことで、予想される危機を乗り越えやすくなるというメリットはあるだろう。 しかし、従業員側から見ると勤め先へのロイヤリティの低下や、経済的不安感の増大など、デメリットも多い 今後先行型の早期退職者募集を実施するかどうかは、企業にとっても、日本経済全体にとっても、難しい判断となりそうだ。

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