「チャーハンを家のキッチンで上手に作る」って永遠の課題ですよね。 ごはんと具材を炒めるだけなのに、「ごはんがくっついてベチャっとする」「パラッとなるまで炒めようとすると時間がかかりすぎて焦げてしまう」「なんだか油っぽくなる」など、なかなか上手にできないもの。 やはりお店のように強い火力のコンロや鉄の中華鍋がないと無理なのか……と諦めるのはまだ早い! 実はそんな悩みを簡単に解決する驚きの裏ワザがあるのだそう。 教えてくれるのは、<銀座アスター>伊勢丹新宿店料理長、安蒜(あんびる)義政シェフです。 チャーハンをパラッとさせる裏ワザは、ごはんを水洗いすること! 「レストランのチャーハンは、火力の強いコンロでよく油のなじんだ中華鍋を使って作ります。 そのため、ごはん同士がくっつく余地がなくパラパラに仕上がりますが、ご家庭だとコンロの火力も弱く、そもそも中華鍋をお持ちでないことも多いですよね。 事前にさっと水洗いすれば、表面のぬめりが取れて、炒める前にごはんがパラパラの状態になります。 このとき使うのは余分な水分が飛んだ冷やごはんがおすすめ。 ただし洗ったあとは、しっかりと水けをきりましょう」 実際に作り方を見ていきましょう。 今回は「家庭のコンロ&フッ素樹脂加工のフライパン」という条件で上手にチャーハンを作る方法を教えていただきます。 量が多いと具材や調味料が全体に混ざりにくくなるので、直径26㎝のフライパンなら多くても2人分まで。 パラパラに徹底的にこだわるのであれば1人分ずつ作るのがベストでしょう」 <材料>(1人分)• 冷やごはん…180g(茶碗山盛り1杯)• 卵(L玉)…1個• チャーシュー(細かく刻む)…30g• えび(ボイルしたもの・細かく刻む)…20g• 青ねぎ(小口切り)…15g• しょうが(みじん切り)…少々• サラダ油…小さじ2• 塩、こしょう…各少々• ごはんは水洗いし、よく水けをきる 冷やごはんはさっと水洗いしてザルにあげ、ペーパータオルでしっかりと水けをふき取ります。 「水のきり方があまいと、ベチャっとした仕上がりになるので、よく水分をふき取るようにしましょう」 2. フライパンにサラダ油、しょうがを入れて中火にかける フライパンにサラダ油を入れて全体になじませ、しょうがを加えて強火にかけます。 「しょうがは『風味づけ』ではなく、油の『におい消し』という理由で加えます」 3. 卵を加え、大きく混ぜる 油を十分に熱したら溶いた卵を一気に加え、木べらで大きくかき混ぜます。 Q:フライパンはあおらなくていいの? A:プロの料理人が鍋をあおるのは、火力が強いから。 食材が鍋肌に当たって焦げるのを防ぐためです。 家庭のコンロはそこまで火力が強くないのであおる必要はありません。 むしろ温度が下がってしまうので、なるべく避けて。 Q:手早く作業しないとダメ? A:チャーハンというとスピーディに仕上げるイメージが強いですが、家庭のコンロなら強火にしたところであまり火力は強くないので、慌てなくても大丈夫です。 それよりもここではある程度時間をかけて、卵とごはんをよくほぐし、しっかりと水分を飛ばすことがチャーハンをパラパラに仕上げるポイントです。 塩、こしょうをふる ごはんと卵がよく混ざり、水分が飛んだら、塩、こしょうをふってさっと炒めます。 Q:チャーシューがない場合は? A:ベーコンやハム、ウインナソーセージなど、旨みの強い食材で代用可能です。 チャーハンの具材はチャーシューなどの味が出るもの、ねぎ、卵があれば十分おいしく作れます。 今回は彩りでえびを使いましたが、それ以外の具材は季節に応じて好みのものを使ってみてください。 青ねぎを加えてさっと炒める 軽く炒めたら青ねぎを加えます。 「緑色が映えるので、九条ねぎや万能ねぎなどの青ねぎがおすすめですが、長ねぎでも問題ありません」 8. しょうゆを鍋肌から加え、さっと混ぜたら完成! さっと炒めたらしょうゆを鍋肌に当てるようにして加え、全体をよく混ぜます。 「しょうゆは最初に加えると、チャーハンが黒く焦げてしまう可能性があるので、仕上げに加えましょう。 鍋肌に当てることで香ばしい香りを引き出します。 ここまで『フライパンはあおる必要はない』と言っていましたが、最後は『一気に全体を混ぜる』という意味で、あおるのも有効です」 Q:仕上げにごま油は入れなくていいの? A:ごま油は「香り油」といって、中華料理では風味づけによく使われますが、今回はしょうゆの香りを生かしたいので不要です。 シンプルなのに滋味深い! パラパラ絶品チャーハンの完成 器に盛ったとたん、パラッと崩れる黄金のチャーハン。 食べると、ごはん粒と具材の旨みが一体となって口いっぱいに広がります。 チャーシューの噛み応え、ねぎのシャキシャキ感がアクセントになっていて、食べる手が止まりません。 やさしくて滋味深い、毎日でも食べられそうな飽きのこない味わいです。 「特別な調味料や食材を使わずともおいしいチャーハンは作れます。 シンプルが一番!」 プロが教えてくれた驚きの裏ワザ。 騙されたと思ってぜひ一度試してみてください。 まるでお店のような仕上がりにきっと驚くはずです。
次の簡単に調理できて、いろんな食材と相性ばっちり。 しかも安い!そんな優秀な食材「卵」。 卵しかなくても、卵かけご飯や目玉焼きなど、十分おいしく食べられます。 それがよいのか、悪いのか今日も私の冷蔵庫には卵だけ…。 さて、いったいなにをつくろうか? そう言えば、以前取材でもお世話になったあの人がいた!科学的な視点で料理を研究している松浦達也氏。 最近『新しい卵ドリル』という本を執筆されておりましたっけ。 これはおすすめを聞いてみるしかない!ということで、図々しくも電話して相談してみることに! 冷蔵庫に卵とご飯しかない!2素材でできる料理を教えてください こんにちは。 松浦さん、うちの冷蔵庫に卵とご飯しかなくて… おなかを満たしてくれる、ご飯をつかったレシピを教えていただけないでしょうか? 「オーケー。 わかりました、教えましょう。 僕がおすすめするのはチャーハンです」 油で炒められたご飯に、何種類もの具材が輝くみんな大好きなチャーハン。 考えただけで、よだれがでてきそうです!って、松浦さん!うちの冷蔵庫には卵とご飯しかないんですってば! 「大丈夫!卵とご飯だけでも最高においしいチャーハンができるんです」 チャーハンに卵はいつ入れる?パラパラに仕上がるコツ 「卵とご飯だけでおいしいチャーハンができる!」 なんと心強い言葉でしょう。 しかも家庭用のコンロでも中華料理屋さんのようなチャーハンができるとか。 ポイントを聞いてみました。 ポイント1:ご飯はあたたかいものを用意する 「できるだけ短時間で炒めるのがコツ。 冷たいご飯からだと、炒める時間が長すぎて水分がぬけてしまいます。 ご飯を必ず温かいものを用意しましょう。 冷や飯なら、レンジで軽く温めて。 冷凍のご飯を使うときは、最後の20秒だけラップを外すと水分が少し飛んで、チャーハンにぴったりのご飯になります」 なるほど。 冷たいほうがパラパラになるのかと思っていました。 *残り約20秒でいったんストップ *ラップを外して加熱を再開します ポイント2:TKG式はダメ!卵に含ませた油を米全体にまとわせる 巷でよく聞く「TKG式チャーハン」。 あらかじめ卵かけご飯をつくっておき、フライパンで炒めることでパラパラのチャーハンをつくる方法です。 「確かにパラパラのチャーハンをつくるのは達成感があるけど。 おいしさという点ではおすすめできません」 むむ、その心は! 「コメ全体が卵に包まれることで、もっさりとした味と食感に。 卵だけが炒められすぎて、パラパラではなく、食感が『パサパサ』になってしまうんです。 また、コメが直接、鍋肌で炒められないので、コメの香りも立ちません。 まずはフライパンを強火で熱し、温まったら油を入れます、溶き卵を加えたらすぐにご飯を入れて短時間で炒めましょう。 この時、フライパンをあおるのは鍋が熱源から遠ざかってしまうのでNG。 強い火力がしっかり鍋に当たるよう、置いたまま炒めましょう」 *卵を入れたらすぐご飯を入れる なるほど。 そんなことをしなくても、しょうゆは香ばしさを持ち合わせていますから、ご安心を。 鍋肌でこがすと、全体に混ざらないうえに一瞬で蒸発してしまい、妙な味ムラが生じてしまいます」 一瞬の楽しさだけでなく、味を重視するべし、ということですね。 ポイント4:最後に水分を加えると香りがホワァ~っと立ちのぼる! 「最後にスープや水を大さじ1ほど加え、全体に水蒸気をまとわせます。 この水分がホワァ~と香るポイントに。 好みでうま味調味料を投入してもいいですよ」 なるほど、この4つのポイントを守れば、中華料理屋さんのようなチャーハンができるんですね。 さて、できあがりました!実食してみたら、確かにいつものチャーハンとは違って、おいしいぞ! 具材がないから物足りないかも…と思っていましたが、卵だけでも十分満足!炒めたコメの香りが食欲をそそります。 ぜひお試しを! 【松浦達也さん】 フード・アクティビスト。 編集者/ライター。 食専門誌から新書まで、幅広いジャンルで執筆。 テレビ・ラジオでは食のトレンド解説を行うほか、マンガ大賞の選考委員もつとめる。 著書に『』『』(ともにマガジンハウス刊)ほか、『家メシ道場』『家呑み道場』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はシリーズ10万部を突破。 『』 じっくり読んで、楽しく作る、おいしく食べる。 新しい肉マニア本が登場!すべてにおいしい理由あり!全35レシピ。 『』 目からウロコの卵めちゃうまハウツー。 卵の新常識がいっぱい!おいしい全43レシピ。
次の「チャーハンを家のキッチンで上手に作る」って永遠の課題ですよね。 ごはんと具材を炒めるだけなのに、「ごはんがくっついてベチャっとする」「パラッとなるまで炒めようとすると時間がかかりすぎて焦げてしまう」「なんだか油っぽくなる」など、なかなか上手にできないもの。 やはりお店のように強い火力のコンロや鉄の中華鍋がないと無理なのか……と諦めるのはまだ早い! 実はそんな悩みを簡単に解決する驚きの裏ワザがあるのだそう。 教えてくれるのは、<銀座アスター>伊勢丹新宿店料理長、安蒜(あんびる)義政シェフです。 チャーハンをパラッとさせる裏ワザは、ごはんを水洗いすること! 「レストランのチャーハンは、火力の強いコンロでよく油のなじんだ中華鍋を使って作ります。 そのため、ごはん同士がくっつく余地がなくパラパラに仕上がりますが、ご家庭だとコンロの火力も弱く、そもそも中華鍋をお持ちでないことも多いですよね。 事前にさっと水洗いすれば、表面のぬめりが取れて、炒める前にごはんがパラパラの状態になります。 このとき使うのは余分な水分が飛んだ冷やごはんがおすすめ。 ただし洗ったあとは、しっかりと水けをきりましょう」 実際に作り方を見ていきましょう。 今回は「家庭のコンロ&フッ素樹脂加工のフライパン」という条件で上手にチャーハンを作る方法を教えていただきます。 量が多いと具材や調味料が全体に混ざりにくくなるので、直径26㎝のフライパンなら多くても2人分まで。 パラパラに徹底的にこだわるのであれば1人分ずつ作るのがベストでしょう」 <材料>(1人分)• 冷やごはん…180g(茶碗山盛り1杯)• 卵(L玉)…1個• チャーシュー(細かく刻む)…30g• えび(ボイルしたもの・細かく刻む)…20g• 青ねぎ(小口切り)…15g• しょうが(みじん切り)…少々• サラダ油…小さじ2• 塩、こしょう…各少々• ごはんは水洗いし、よく水けをきる 冷やごはんはさっと水洗いしてザルにあげ、ペーパータオルでしっかりと水けをふき取ります。 「水のきり方があまいと、ベチャっとした仕上がりになるので、よく水分をふき取るようにしましょう」 2. フライパンにサラダ油、しょうがを入れて中火にかける フライパンにサラダ油を入れて全体になじませ、しょうがを加えて強火にかけます。 「しょうがは『風味づけ』ではなく、油の『におい消し』という理由で加えます」 3. 卵を加え、大きく混ぜる 油を十分に熱したら溶いた卵を一気に加え、木べらで大きくかき混ぜます。 Q:フライパンはあおらなくていいの? A:プロの料理人が鍋をあおるのは、火力が強いから。 食材が鍋肌に当たって焦げるのを防ぐためです。 家庭のコンロはそこまで火力が強くないのであおる必要はありません。 むしろ温度が下がってしまうので、なるべく避けて。 Q:手早く作業しないとダメ? A:チャーハンというとスピーディに仕上げるイメージが強いですが、家庭のコンロなら強火にしたところであまり火力は強くないので、慌てなくても大丈夫です。 それよりもここではある程度時間をかけて、卵とごはんをよくほぐし、しっかりと水分を飛ばすことがチャーハンをパラパラに仕上げるポイントです。 塩、こしょうをふる ごはんと卵がよく混ざり、水分が飛んだら、塩、こしょうをふってさっと炒めます。 Q:チャーシューがない場合は? A:ベーコンやハム、ウインナソーセージなど、旨みの強い食材で代用可能です。 チャーハンの具材はチャーシューなどの味が出るもの、ねぎ、卵があれば十分おいしく作れます。 今回は彩りでえびを使いましたが、それ以外の具材は季節に応じて好みのものを使ってみてください。 青ねぎを加えてさっと炒める 軽く炒めたら青ねぎを加えます。 「緑色が映えるので、九条ねぎや万能ねぎなどの青ねぎがおすすめですが、長ねぎでも問題ありません」 8. しょうゆを鍋肌から加え、さっと混ぜたら完成! さっと炒めたらしょうゆを鍋肌に当てるようにして加え、全体をよく混ぜます。 「しょうゆは最初に加えると、チャーハンが黒く焦げてしまう可能性があるので、仕上げに加えましょう。 鍋肌に当てることで香ばしい香りを引き出します。 ここまで『フライパンはあおる必要はない』と言っていましたが、最後は『一気に全体を混ぜる』という意味で、あおるのも有効です」 Q:仕上げにごま油は入れなくていいの? A:ごま油は「香り油」といって、中華料理では風味づけによく使われますが、今回はしょうゆの香りを生かしたいので不要です。 シンプルなのに滋味深い! パラパラ絶品チャーハンの完成 器に盛ったとたん、パラッと崩れる黄金のチャーハン。 食べると、ごはん粒と具材の旨みが一体となって口いっぱいに広がります。 チャーシューの噛み応え、ねぎのシャキシャキ感がアクセントになっていて、食べる手が止まりません。 やさしくて滋味深い、毎日でも食べられそうな飽きのこない味わいです。 「特別な調味料や食材を使わずともおいしいチャーハンは作れます。 シンプルが一番!」 プロが教えてくれた驚きの裏ワザ。 騙されたと思ってぜひ一度試してみてください。 まるでお店のような仕上がりにきっと驚くはずです。
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