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#ボンバーガール #パイン 3人とケーキの話

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日課のトレーニングを終えて本日の予定は終了となった。 モモコとパイン、そのサポートをしていたマスターが部屋に入る。 慣れた様子でマスターはお湯を沸かしにいく。 「はー、疲れたー…」 「助手ー、お茶お願いしまーす…」 「わたしコーヒー…」 部屋にはテーブルがひとつ、テーブルを挟むように二人掛けのソファーがふたつ。 テーブルの上にはスタッフが用意してくれたのだろう、ケーキが3つ置いてあった。 飲み物を用意したマスターは… モモコの隣に座った。 行儀が悪いと窘めるべきか、器用なものだと感心するべきか。 仲が良いのか悪いのか、ともあれ収まる気配はない。 「イチゴー!あたしのイチゴがー!!」 「クリームは取らなかったんだからいいじゃん!」 「チョコとクリームじゃあ胸焼けしますにゃ!」 「自業自得って知ってる?」 注いできたお茶を置く。 日本茶とコーヒー、それぞれに。 「あんがとご主人!ってこら油断も隙もありゃしない!」 「さんきゅです助手!むー、もうちょっとぐらいいいじゃないですか!」 これだけ暴れながらもケーキやお茶をこぼさないのは流石だろうか。 ふたりともどこまでならいいのかわかっている、ともいえるか。 仲の良い喧嘩を見ながらマスターは自分用のチーズケーキにとりかかる。 さて、と見上げたらふたつの視線を感じた。 何か言いたげである。 「………」 「………」 こういう時は息がぴったりなのが憎らしい。 降参として使ってないフォークでチーズケーキを3つに切り分けた。 敵いそうにない。 口を広げて待つその中に入れると、ぱくりと閉じて幸せそうに咀嚼する。 そんな光景を見たモモコは呆れたように愚痴る。 「あんた子供みたいよ?ご主人もご主人で甘やかしすぎじゃない?」 確かに、むしろ雛鳥に餌をやっているような気分にもなってくる。 そんなモモコの文句にも、パインはどこ吹く風だった。 むしろ口を開けたままずいと体を寄せる。 マスターとしても甘やかしているという自覚はあるが楽しいので問題はないだろう。 頬についたクリームを指で拭ってやると、パインがその指をぱくりと舐めとる。 少しくすぐったい。 「助手が天才を世話をするのは当然ですから!ほらほら、手が止まってますにゃ、助手!」 体を寄せて、というより預けて、袖を引っ張って催促してくる。 頭を一撫でしてから、次のデザートを口に運んだ。 「…あー、もう好きにしなさい」 モモコがケーキを置き、コーヒーを煽った。 少しばかり苦みが欲しかったが、目の前の甘味を中和してくれるわけではなさそうである。 される側、というのは少しばかり気恥ずかしい。 だがこのまま何もしなければ進まない気もする。 観念して口を開いた。 何かがおかしい気がする。 「ふふ、おいしい?…よかった」 三日月のような笑みを浮かべ、そのまま同じフォークで自分も食べる。 ある種間接キスになってしまっているが、気にならないのだろうか。 それとも気にしすぎなのだろうか。 何かが、おかしい気がする。 「なにもおかしくないよ?」 いや、不自然、というか。 脈絡もなく朝から夜になったような、違和感がある。 「だってここは存在しないところなの。 だから、おかしくても、おかしくないの」 存在しない、とは。 「わかってるでしょ?」 三日月のように、口を、目を、笑みにして。 頬を膨らませているパインを、意地悪な笑顔を浮かべて眺めている。 程々にすべきでは、と思ったがブロッカーなら皆が通る道なのだろうか。 モンブランを切り崩していると、モモコがちょいちょいと突いてきた。 「美味しそうじゃない、ご主人、その栗ちょうだい」 こちらの答えを聞かずに口を開けて待機している。 栗のないモンブランなど具のないカレーみたいなものなのだが、頼みとならば仕方がない、モモコの口に栗を入れる。 ぱくりと栗だけ取ったモモコは口の中で転がして味わう。 「んぐ…で、なんだっけ?」 「…んむー」 その光景を眺めていたパインは面白くなさそうに、ますます頬を膨らませる。 はて、何か怒らせる様なことをしただろうか、モモコと顔を見合わせた。 「…少し食べる?」 「そうじゃなくてー!わざとなんですか!?」 差し出されたタルトを睨むように。 どうやら無意識だったようで、それがパインをますます不機嫌にさせる。 この距離感が当たり前になってしまっているふたりは何をパインに見せているのか自覚していなかった。 「ご主人?こっちのほうがいいわよね?」 「助手?当然こっちですよね?」 ずい、と突き出されたフォークが2つ。 それぞれのケーキの欠片が刺さっている。 まずソファーに座る位置で揉めていた。 一人で悠々と座りたかったのだろうか。 先に座って待っていると、結局ふたりで並んで座ることにしたらしい。 「わかってないですねぇ、助手の好みはこっちですよ」 「あんたより付き合いが長いのよわたしは?」 それから和やかにお茶会は進んでいた…と思うのだが、どちらのケーキがおいしいか、という話になった。 ああでもない、こうでもないと言い合いをしていたのだが結論はなかなか出ず。 言葉では埒が明かないと審判役にされてしまった。 「ほら遠慮しなくていいのよご主人?」 「あまり助手を脅しちゃだめですよモモさん?」 笑顔に見えるが互いに目が笑ってない。 どちらを選べばいいのだろうか。 モモコのものを選ぼうとするとパインの口角が下がり涙目になり、パインのものを選ぼうとするとモモコの眉が吊りあがり不安げに瞳を揺らす。 いっそ怒りだけなら気が楽なのだが。 そもそも段々趣旨が変わってきている気がする。 いっそまとめてふたつ選ぼうか。 ふたりから怒られるだろうが、一番円満に解決する気がした。

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#ボンバーガール 無題

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日課のトレーニングを終えて本日の予定は終了となった。 モモコとパイン、そのサポートをしていたマスターが部屋に入る。 慣れた様子でマスターはお湯を沸かしにいく。 「はー、疲れたー…」 「助手ー、お茶お願いしまーす…」 「わたしコーヒー…」 部屋にはテーブルがひとつ、テーブルを挟むように二人掛けのソファーがふたつ。 テーブルの上にはスタッフが用意してくれたのだろう、ケーキが3つ置いてあった。 飲み物を用意したマスターは… モモコの隣に座った。 行儀が悪いと窘めるべきか、器用なものだと感心するべきか。 仲が良いのか悪いのか、ともあれ収まる気配はない。 「イチゴー!あたしのイチゴがー!!」 「クリームは取らなかったんだからいいじゃん!」 「チョコとクリームじゃあ胸焼けしますにゃ!」 「自業自得って知ってる?」 注いできたお茶を置く。 日本茶とコーヒー、それぞれに。 「あんがとご主人!ってこら油断も隙もありゃしない!」 「さんきゅです助手!むー、もうちょっとぐらいいいじゃないですか!」 これだけ暴れながらもケーキやお茶をこぼさないのは流石だろうか。 ふたりともどこまでならいいのかわかっている、ともいえるか。 仲の良い喧嘩を見ながらマスターは自分用のチーズケーキにとりかかる。 さて、と見上げたらふたつの視線を感じた。 何か言いたげである。 「………」 「………」 こういう時は息がぴったりなのが憎らしい。 降参として使ってないフォークでチーズケーキを3つに切り分けた。 敵いそうにない。 口を広げて待つその中に入れると、ぱくりと閉じて幸せそうに咀嚼する。 そんな光景を見たモモコは呆れたように愚痴る。 「あんた子供みたいよ?ご主人もご主人で甘やかしすぎじゃない?」 確かに、むしろ雛鳥に餌をやっているような気分にもなってくる。 そんなモモコの文句にも、パインはどこ吹く風だった。 むしろ口を開けたままずいと体を寄せる。 マスターとしても甘やかしているという自覚はあるが楽しいので問題はないだろう。 頬についたクリームを指で拭ってやると、パインがその指をぱくりと舐めとる。 少しくすぐったい。 「助手が天才を世話をするのは当然ですから!ほらほら、手が止まってますにゃ、助手!」 体を寄せて、というより預けて、袖を引っ張って催促してくる。 頭を一撫でしてから、次のデザートを口に運んだ。 「…あー、もう好きにしなさい」 モモコがケーキを置き、コーヒーを煽った。 少しばかり苦みが欲しかったが、目の前の甘味を中和してくれるわけではなさそうである。 される側、というのは少しばかり気恥ずかしい。 だがこのまま何もしなければ進まない気もする。 観念して口を開いた。 何かがおかしい気がする。 「ふふ、おいしい?…よかった」 三日月のような笑みを浮かべ、そのまま同じフォークで自分も食べる。 ある種間接キスになってしまっているが、気にならないのだろうか。 それとも気にしすぎなのだろうか。 何かが、おかしい気がする。 「なにもおかしくないよ?」 いや、不自然、というか。 脈絡もなく朝から夜になったような、違和感がある。 「だってここは存在しないところなの。 だから、おかしくても、おかしくないの」 存在しない、とは。 「わかってるでしょ?」 三日月のように、口を、目を、笑みにして。 頬を膨らませているパインを、意地悪な笑顔を浮かべて眺めている。 程々にすべきでは、と思ったがブロッカーなら皆が通る道なのだろうか。 モンブランを切り崩していると、モモコがちょいちょいと突いてきた。 「美味しそうじゃない、ご主人、その栗ちょうだい」 こちらの答えを聞かずに口を開けて待機している。 栗のないモンブランなど具のないカレーみたいなものなのだが、頼みとならば仕方がない、モモコの口に栗を入れる。 ぱくりと栗だけ取ったモモコは口の中で転がして味わう。 「んぐ…で、なんだっけ?」 「…んむー」 その光景を眺めていたパインは面白くなさそうに、ますます頬を膨らませる。 はて、何か怒らせる様なことをしただろうか、モモコと顔を見合わせた。 「…少し食べる?」 「そうじゃなくてー!わざとなんですか!?」 差し出されたタルトを睨むように。 どうやら無意識だったようで、それがパインをますます不機嫌にさせる。 この距離感が当たり前になってしまっているふたりは何をパインに見せているのか自覚していなかった。 「ご主人?こっちのほうがいいわよね?」 「助手?当然こっちですよね?」 ずい、と突き出されたフォークが2つ。 それぞれのケーキの欠片が刺さっている。 まずソファーに座る位置で揉めていた。 一人で悠々と座りたかったのだろうか。 先に座って待っていると、結局ふたりで並んで座ることにしたらしい。 「わかってないですねぇ、助手の好みはこっちですよ」 「あんたより付き合いが長いのよわたしは?」 それから和やかにお茶会は進んでいた…と思うのだが、どちらのケーキがおいしいか、という話になった。 ああでもない、こうでもないと言い合いをしていたのだが結論はなかなか出ず。 言葉では埒が明かないと審判役にされてしまった。 「ほら遠慮しなくていいのよご主人?」 「あまり助手を脅しちゃだめですよモモさん?」 笑顔に見えるが互いに目が笑ってない。 どちらを選べばいいのだろうか。 モモコのものを選ぼうとするとパインの口角が下がり涙目になり、パインのものを選ぼうとするとモモコの眉が吊りあがり不安げに瞳を揺らす。 いっそ怒りだけなら気が楽なのだが。 そもそも段々趣旨が変わってきている気がする。 いっそまとめてふたつ選ぼうか。 ふたりから怒られるだろうが、一番円満に解決する気がした。

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